シングルマザーに育てられたブラジルの神童
ロシアで2018 FIFAワールドカップが開催されています。(写真はイメージです。)
優勝候補国ブラジルのFWガブリエル・ジェズスは、神童とまで呼ばれる21歳の若きストライカーです。17歳でサンパウロのパルメイラスでプロデビューし活躍した後、2017年1月にイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティに移籍しました。移籍金は34億円、年棒は7億9000万円と言われています。日本では考えられないような金額を、まだ幼さを感じる童顔の青年が稼いでいるのです。本当にすごい世界ですね。
サンパウロ北部の貧しい街で育ったジェズス。父親は生まれる前に失踪してしまい、消息は一切不明とのことです。その後は母親のヴェラさんが女手一つで家族を養ってきました。どこの国でも無責任な夫を持った女性は大変です。ヴェラさんは朝から夜まで清掃業の仕事に追われながら、ジェズス達を厳しくかつ愛情をこめて育てあげてきました。治安の悪い地域でありながら、ジェズスは道を外すこともなく学校にもちゃんと行き、サッカークラブに日々通っていたそうです。ジェズスはプロサッカー選手になって母を楽にさせたい一心で、サッカーに打ち込んでいたのでしょう。想像もつかないような苦労を乗り越えた結果と思いますが、こんな子供を持つヴェラさんは幸せですね。ジェズスはゴールした後に、電話をかけるパフォーマンスを行います。これは最愛の母に電話で喜びを伝えるという意味がこめられているらしいです。本当に母親思いの親孝行な青年です。
このコーナー初回の記事「母子家庭で育った西武秋山選手が…」でも書きましたが、シングルマザーでも一生懸命頑張れば、子供は立派に育ちます。むしろ母親が頑張っている姿を見ながら育つ子供たちは、優しく我慢強い人間になっていくはずです。シングルマザーの方たちは、いつか報われる日が必ず来ることを信じて、日々の苦労を乗り越えて行って欲しいと思います。